2017年11月にバリ島の最高峰アグン山が噴火した。
その影響でデンパサール空港が3間閉鎖され、多くの観光客が足止めを食った。
中には陸路でジャワ島へわたり、スラバヤ空港から空路でジャカルタへ移動し、ジャカルタから帰国の途に着いた観光客も数多くいた。
世界有数の火山国であるインドネシアの弱点を世界へ露呈する形となってしまった。
バリ島北東部に位置するアグン山。
南部に位置する空港を火山灰が覆い尽くしてしまうと空港が閉鎖されてしまう。
ジェット機は火山灰に含まれる鉱物やガラス状の物質に弱く、エンジンや計器に異常をきたす可能性があるというのだ。
観光地であるクタやスミニャック、チャングーといったエリアはアグン山から50~70km離れており、火山弾やマグマが襲ってくる恐れはないといえる。
ツーリストが最も警戒しなくてはならない被害は空港が閉鎖されて予定通りに帰国できなくなる、もしくはバリ島に来ることができないというリスクだ。
噴火の規模もさることながら、風に乗ってどちらの方向に火山灰が流されていくかが焦点となってくるのだ。
例年、12月から3月中旬あたりの時期は雨季となる。
天候が不安定で雨が1週間続くようなこともあるし、晴天が数日続くようなこともある。
スコールや突風もこの時期に発生しやすくなる。
風向きは基本的には北西から西よりの風が吹くことが多くなる。
サーフスポットでいうとビーチが東に向いているサヌールやヌサドゥアエリアがオフショアとなりサーフシーズンを迎える。
つまり西寄りの季節風が吹くこの季節はアグン山の火山灰は東海岸方面へと運ばれ、
アグン山から見て南西方面に位置する空港方面には向かわないとの予測が立つ。
火山灰が空気中に浮かんでいると空路には影響が出るが、空港閉鎖には至らない可能性も十分考えられるのだ。
専門家の見解によると、アグン山の噴火状況について今後(11月30日時点)大噴火に至る可能性も大いにあるし、
反対にこのまま収束に向かう可能性も残されているという。
要するに先のことは専門家でもわからないということなのだ。
ただ一つはっきりしていることは、今回の噴火の影響でバリ島の観光業は大きな打撃を受けてしまうということだ。
もしみなさんが空港閉鎖になるというリスクを承知の上でバリ島に来てくださるのならば、それがバリ島への支援活動へと直結してくる。
支援活動とともに例年より混雑が緩和されたポイントでサーフィンを楽しむ可能性に賭けてみるのもいいかもしれない。
※バリ島渡航の判断はアグン山噴火の情報を収集し、ご自身で判断してください。