世界を代表するサーフアイランドといえばハワイのオアフ島とバリ島が双璧といっていいだろう。
グーフィーの波ではハワイにはパイプラインがあり、バリにはウルワツがある。
レギュラーの波ではハワイにはサンセットが、バリにはクラマスがある。
波のバラエティの豊富さ、クオリティという面からするとやはりこの2つの島がサーフアイランドと呼ばれるのにふさわしい。
どちらがどうというのではなく、どちらとも素晴らしいのだ。
しかしバリ島がハワイを圧倒する波がある。
それはビーチブレイクの存在だ。
ハワイにもビーチブレイクはある。
しかしどちらかというとショアブレイクのような波質で、決してクオリティの高い波とは言い難い。
一方バリ島には世界のどこと比べても遜色のないビーチブレイクがある。
西海岸にはクタビーチから続くコーストライン上にサンドバーが点在している。
東海岸にもサヌールからクラマスに続くブラックサンドビーチにパワフルなビーチブレイクの存在がある。
あまり注目はされていないのだが、実はバリ島のビーチブレイクのクオリティは世界でも指折りなのである。
今回は乾季の時期(4~10月)にベストシーズンを迎える西海岸のビーチブレイクを特集しようと思う。
バリ島のサーフィンの歴史が始まったとされるクタビーチをはじめ、レギアン、スミニャックと続くビーチブレイクはあらゆるレベルのサーファーを楽しませてくれる。
バリ島の観光の中心地クタを代表するビーチブレイクがハーフウェイである。
このエリアにおいてはもっとも地形が安定しており、レギュラー、グーフィーともにハイクオリティの波が期待できる。
しかしその分混雑は覚悟しなくてはならない。
サーフスクールが乱立しているためビギナーサーファーが多いのも特徴的で、マナー云々以前のレベルのサーファーも少なくない。
そういう意味ではストレスを感じやすいポイントとも言える。
波質は基本的にはメロウだが、ロータイド時にはシリンダーバレルを形成することもある。
学校が休みになる週末や放課後の夕方はキッズタイムとなり、将来有望なバリのキッズサーファーたちが腕を磨くいわば道場のような場所になっている。
乾季の時期にハーフウェイ周辺に宿を取っておけば、まず間違いなくコンスタントにサーフィンを楽しむことができるだろう。
通称『パドマ』とも呼ばれている。
ロータイド時はダンパーになりがちなので、潮が入ってくる時間帯を狙ってみよう。
比較的海底の砂が動きやすいため、サンドバーの位置が動くのが特徴的だ。
時期によってピークの場所が移動する。
波質にも変化があるため、サーファーを飽きさせないポイントとも言える。
ハーフウェイに比べるとパワーがあるため、中級者以上のサーファーにはこのポイントがオススメだ。
ハーフウェイ、レギアンに比べると地形が不安定である。
またスウェルがダイレクトに入りやすいため、クローズアウトしやすいのも特徴だ。
逆にハーフウェイやレギアンでサイズが物足りない時にスミニャックビーチに行ってみると案外ちょうどいいサイズの波がブレイクしていたりする。
潮が上げている時がサーフタイムとなり、時間帯によっては素晴らしいブレイクが現れることもある。
こちらのポイントは混雑が少ないため、穴場的なスポットといえる。